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Suwa Reproduction Center

不妊治療について

子宮鏡検査

9.子宮鏡検査
 子宮鏡検査は,膣の方から子宮の入り口(外子宮口)を通して子宮内にスコープを入れ,肉眼的に子宮内腔の状態,子宮内膜状態を確認するためにおこなう検査です.この検査が必要な患者さんは,不妊の原因を確認したいと希望されている,以下の方々です.

A)適応
1)超音波検査で子宮内膜の異常が疑われた場合
 a)子宮内膜ポリープ
 子宮内膜ポリープ(前述)は子宮内膜の基底層に,局所的にホルモンの感受性の高い部分が発生し,この部分に対する女性ホルモンの刺激に基づく過形成が原因で,子宮の内腔にとびだす形でできるものです.病理学的(顕微鏡で組織を詳しくみた際の診断)には,子宮内膜ポリープ,単純性子宮内膜増殖症,複雑性子宮内膜増殖症などと区別して診断されますが,臨床的にはすべて子宮内膜ポリープとしてまとめてもいいと私は考えています.子宮内腔の一部に限局してでき,やや妊娠しにくい状態になっている方(子供ができない絶対の原因ではありません)から,子宮内腔全体がポリープに覆い尽くされ不妊の絶対的な原因になっている方まで幅があります.

b)アッシャーマン症候群
 流産後の処置や,人工妊娠中絶手術などにより,子宮の内膜の基底膜に障害を受け,子宮の内腔の前壁と後壁が癒着してしまっている状態.ひどいものになると排卵はしているのに,生理の時に出血が全くなくなってしまう場合もあります.

c)子宮粘膜下筋腫
 子宮の内腔に飛び出す形で子宮筋腫が形成されるものです.症状としては生理の時に出血量が増えたり,だらだらと長引くことがあったりします.

d)子宮内膜増殖症
 前述の子宮内膜ポリープ参照してください.

e)子宮体癌
 当院発行スマイル婦人科疾患シリーズを参照して下さい.

f)性器結核(最近はほとんどありません.)
などが含まれます.

2)子宮卵管造影検査で子宮内腔の異常が認められた場合

3)子宮内膜細胞診の異常
 子宮体癌や,子宮内膜増殖症が疑われます.

4)原因不明の長期不妊
 基本的に,この長期不妊だけで子宮鏡の適応はありません.超音波検査で全く正常に見える患者さんに検査を行っても何もでません.しかし,子宮の位置が捻れていたり,傾いていたりすると超音波検査で子宮内膜の評価をすることはできなくなるので,長期に渡る不妊症の方ならば,検査してみ価値はあります.

B)検査の実際
 スコープで子宮の内腔を確認するだけであれば,局所麻酔でも可能な検査です.しかし,当院では,検査の後にポリープを切除したり,癒着剥離などの子宮鏡下手術を引き続きおこなうことが多いため,静脈麻酔(静脈麻酔とは点滴の中に眠くなる薬や痛み止めの薬を入れておこなうものです)をかけて施行しています.また,子宮の中に器具を持ち込んで検査,処置をおこなうため,お産を経験したことのない方の場合には子宮の頚管部が狭くてやりにくいことがあります.このため,ラミセルといって水分を吸収するとじわーと太くなる道具をまず子宮の出口に入れて2-3時間経過してから検査をおこなっています.朝,だいたい9:30頃までに病院にいらっしゃっていただき,前処置をしてから2-3時間の休憩を挟んで,午後1:00頃より検査をおこないます.帰宅できるのは麻酔が覚めてからなので,4-5時になります.日帰りでできる検査,手術ですが,丸一日は必要とします.お産を経験されたことのある方は前処置が不要になりますので,11時頃の来院で構いません.