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不妊治療について  ー 原因となる疾患

黄体化非破裂卵胞症候群

2.黄体化非破裂卵胞症候群(LUFS Luteinized Unruptured Follicle Syndrome)
 卵巣に充分に成熟した卵胞(この中に卵子は含まれています)ができ,排卵期をむかえ排卵と同じホルモンの動きがあり,排卵後にはしっかり黄体ホルモンも分泌され,ホルモン状態は完全に高温相に移行しているにも関わらず,超音波検査をおこなってみると排卵せずに卵胞がそのまま残ってしまっている場合があります.この状態をLUFSといいます.排卵前後に超音波検査を行ってみないとこの診断はできません.LUFSになってしまった場合,高温相は短く10日くらいで月経がおきてしまいます.よく黄体機能不全と診断され内服薬や注射薬による治療をされている場合がありますが,黄体機能不全は,このLUFSが原因の多くを占めています.排卵していないわけですから,内服薬や注射薬による治療は全く無駄になっている場合があります.

 原因は陳旧性の腹腔内炎症のために卵巣が癒着している場合や,子宮内膜症病変があり卵巣の表面がかたくなり,卵胞の周りに卵の殻をかぶっているような状態である場合におきます.また,臨床上診断することは不可能ですが,排卵期にはいろいろなホルモンや蛋白分解酵素が働いて,実際の排卵がおきます.これらの局所的に働くホルモン,酵素に異常があった場合にもLUFSはおきてきます.実験室レベルで,ホルモンや酵素などの阻害剤を加えてリサーチを行うと排卵障害が起きることがわかっています.

 治療方法は,毎回毎回LUFSがおきているわけではないので,排卵がおきたときこそ確実に妊娠するようにtryすることしかありません.実際に6回続けてLUFSがおき"残念だけど今回もダメです"と6回繰り返していた方が,7回目には排卵して即妊娠したというケースもあります.しかし,LUFSがたびたび認められる場合には体外受精がよい治療方法であると考えられます.